FRAGMENTS

SHORT DOCUMENTARY
おじいちゃんの写真集

Production details

京都で数多くのアート書を出版されている青幻舎様よりご依頼を受け、写真家、水島大介さんが自身の祖父を撮り続けた「おじいちゃんの写真集」という写真集のプロモーションムービーを制作いたしました。500枚を超える重厚な写真集は、記憶の一枚一枚が、本当に豊かな暮らしとは何かを静かに語りかけます。

First step

プロモーション映像の制作にあたっては、写真集を制作した著者の思いや世界観を壊さず、あたかも写真集の延長であるかのような映像に仕上げることを意識しました。事前の打ち合わせでは、写真集をプロモーションするにあたって「どのような映像にするのが良いのか」を著者の水島さんや青幻舎様の担当者様と話し合いました。打ち合わせの末、著者のインタビューと写真集にも登場するおじいちゃんがかつて暮らしていた場所を撮影するとともに、写真集だけでは伝えきれない現場の空気感、例えば風のたなびきや波の音などを臨場感を持って伝えることで写真集を補完する映像に仕上げることになりました。

Process

インタビューは事前に作成した質問事項はほとんど使用せず、ディレクター、写真集の担当編集者、水島さんとで会話するような形で行いました。打ち合わせや、おじいちゃんの思い出の場所を一緒に回った際に様々な話をお伺いし、それをもとに水島さんにおじいちゃんを撮影していた当時を思い起こしてもらって答えてもらいました。

Final image

映像制作を通して、戦後、物のない時代を生きてこられたおじいちゃんの「足るを知る」という考え方や素朴な生き方に触れることができ、当たり前のことが実は尊いことであると改めて気付かされました。また、孫の水島さんとおじちゃんのお互いに対する愛情を垣間見ることで、非常にプライベートな内容の写真集でありながら、私自身の祖父、祖母や家族との関係性を改めて振り返るきっかけになりました。どこか、普遍性のあるこの魅力的な写真集はアマゾン等でご購入いただけます。是非、お手にとってご覧下さい。